この記事は、2016年5月からの新形式に対応しています!
こんにちは、TOEIC955点保持者のミケ(@mikenopad)です。
今回から始まる【Part別勉強方法】では、僕が3か月で955点を取ったときの勉強方法と、パート別の特徴やポイントを解説していこうと思います。
TOEICでは、パートごとの対策をすることが非常に大切です。それぞれ問題形式が大きく異なるので、パート別に勉強をすることで点数を上げることができます。
今回は、リスニングセクション満点の僕が、リスニングセクションPart2を徹底解説していきます。
Part2の問題と特徴
問題
Part2では、どのような問題が出るかを簡単にまとめておきます。
Part2(応答問題)
問題形式: 1つの質問または文章に対する3つの選択肢で、最もふさわしい答えを選ぶ
問題数:25問
難易度:簡単
Part2は、設問の出だしさえ聞き逃さなければ高得点を取れるボーナスゾーンです。TOEICの中で一番スコアを伸ばしやすいパートです!問題のパターンが非常に少なく問題自体が短文なので、英語初心者の方でも大幅アップを狙えます。
では、本番の形式を知ってもらうため、ETSによる公式サンプルをひとつ引用します。
このような形式の問題が、25問出題されます。
パート2の特徴と注意点
Part2の特徴として、聞き取れれば解ける問題がほとんどなのですが、「ひっかけ問題」が出てきます。
例題:Does anyone know who has Bill’s contact information?
正解:Richard does.
引っかけ①
例題:Does anyone know who has Bill’s contact information?
引っかけ①:Bob knows the contract employee.
設問で流れてきたような単語があからさまに問題文にも流れてくるパターン。
英語初心者は、聞こえた単語を正解だと思い込みマークしてしまいます。
そんな英語超初心者とそれ以外を区別するための問題です。
引っかけ①では、contact information(連絡先)とcontract employee(契約社員)の音がひっかけポイントです。
似た音には注意が必要ということですね。同じような単語が聞こえてきたら、引っ掛け問題か?と怪しんでください。
引っかけ②
例題 Does anyone know who has Bill’s contact information?
引っかけ②:No, he hasn’t paid the bill.
この選択肢にも、Bill(人名:ビル)とbill(請求料金)の同音異義語の引っかけがあります。
出だしをしっかり注意できた人はDoesで聞かれたことに気づいたでしょう。
DoesにはYesかNoで答えると思いこんでい方が多いですが、決してそんなことはありません。
Is, Are, Do, Doesなどで始まる疑問文は、Yes/Noで答えることができますが、必ずしもYes/Noで答えるわけではありません。
日本語でも、同じような考え方ができます。
「明日の天気知ってる?」に対して、
「今週はずっといい天気らしいよ」(明確に答えない)
「天気予報を見たらどうですか?」(そらしの返答)
といったかのようにです。一般動詞とbe動詞ではじまる疑問文でも、Yes/Noで答えるとは限らないということを覚えておいてください。
解き方とテクニック
先読み
Part2に先読みする内容がないので、解けた問題から次の問題までの時間でパート3と4の先読みを開始します。
初心者で設問を先読みするほどの余裕がない方は、Part4の図表に何が書かれているかだけでも確認しておくといいです。そうすれば、Part3,4が始まってからの余裕が大きく変わってきます。
これが、今すぐ・誰でもできる解くコツです。また、Part2開始前に放送される問題説明は聞かず、必ずパート3,4をチェックしておきましょう。というのも問題説明は毎回同じなので、スコアアップに最重要である先読みに使うことが重要です。
必勝パターンを知る
結論からお伝えすると、5W1Hに慣れることです。
問題の8割近くは、疑問文と、それに対する応答の選択肢です。
5W1H
5W1Hを知らない方のために、簡単にわかりやすく説明します。暗号みたいな4桁が並んでいると拒絶せず、読み進めてください!
What(何)
例:What are you going to do tomorrow? (あなたは明日、何をするつもりですか?)
When(いつ)
例:When is our next meeting?(次のミーティングはいつですか?)
Where(どこ)
例:Where is Billie?(ビリーはどこにいますか?)
Who(誰)
例:Who opened the door? (誰がドアを開けましたか?)
Why(どうして・なぜ)
例:Why are you so excited?(どうして君はそんなにワクワクしてるの?)
How(どれくらい・どれだけ・どのように)
例:How far is it from here?(ここからどのくらいの距離ですか?)
これで、基本的な5W1Hが分かりました。次に、Yes/No疑問文を解説します。
Yes/No疑問文
be動詞や、Do、Have、Wouldで始まれば、Yes/No疑問文である可能性が高いです。これらの単語から始まったから、必ずYes/No疑問文だとは限らないので注意してください。
例文①
Do you know how to use this camera?(このカメラの使い方を知っていますか?)
ーYes, I do. / No, I don’t.
例文②
Has Ms. Smith arrived at the city hall?(スミスさんは、市役所に着いていますか?)
ーYes,she has. / No, she hasn’t.
例文③
例③は付加疑問文といって、ちょっとだけ難しめの内容ですので、はじめのうちは分からなくても問題ありません。平叙文に、isn’t it? や don’t they? を最後に付け加える疑問文です。
This is the stapler you have borrowed, isn’t it?(これはあなたが借りたホッチキスですよね?)
ーYes, it is. / No, it isn’t.
疑問詞(5W1H)の解説をする前に、「8割近くは疑問文で聞かれる」と前置きしましたが、パート2の残り2割は「普通の文に普通に返す」問題です。文法チックに言うなら、平叙文に対する応答が流れてきます。イメージがつかないと思うので、例文を見ていきましょう。
I heard Noah is on vacation.(ノアは休暇中って聞きましたよ)
ー He’s on business trip.(彼は出張中です)
はじめの文は、疑問文ではないですよね。このように平叙文に対する返事を、3つの中から正しいものを選ぶタイプが2割です。
この平叙文に別の正解を作るなら、
Oh, I didn’t know that.(そうなの、それは知らなかったよ)
He’ll come back next Monday.(彼は月曜に戻ってくるよ)
などが作れます。様々な返答が返ってくるということを覚えておきましょう。
消去法
選択肢の中には、どう考えても会話成り立ってないものが含まれています。(それにツッコミを入れながら)他の選択肢に絞りましょう。Part2では選択肢を一つ消すだけで、50%の確率で正解を選べます。まれに、どれも微妙な応答であることがあるので、そんなときも消去法が有効です。
会話を成り立たせる
英語力として考えてよいのかは置いておき、正答するには当たり前のタスクです。選択肢を聞く前に予想しすぎると、自分の予想した答えと異なる返答に慌ててしまうので、あまり自分で返答を考えすぎないように。ひっかけ解説で説明した「明確に答えない」や、「逸らし」がよく陥る意外性です。
これに関しては問題を解く中で、こういった返しもあるのかと気づいていけばOKです。
スコアを上げるための勉強法
⓪準備物
・Part2の問題集もしくは・スタディサプリ模試
・メモ用のノート
公式問題集は本番に限りなく近く、質の高い問題集なのですが、問題量が少ないデメリットがあります。
スタディサプリENGLISHでは、高品質な模試が20回分以上収録されています(公式問題集10冊分)。僕はこれをほぼすべて解くことで、リスニング満点を取れました。この記事の下で、スタディサプリについて書いているので、まずはそちらを参照してください。
メモ用のノートは、スタディサプリで間違えた問題を集めて「誤答ノート」を作るときに使用します。
①疑問文を学ぶ
5W1HとYes/No疑問文は中学レベルなので、必ず学習してください。その他疑問文は、高校レベルですので、600点レベルを目指す方であればスルーしても大丈夫です。その分、基礎は身につけることを頑張ってください。
文法を学ぶには、スタディサプリの英文法講義がおすすめです。TOEICに出題される形式で、英文法をとても分かりやすく教えてくれます。コスパ最強なので、本気でおすすめしています。または、中学もしくは高校の文法書を読み返してください。 Part2で重要な文法事項は以下の4点です。
5W1H
Yes/No疑問文
付加疑問文
選択疑問文
②頻出の英単語を覚える
英単語を聞いてすぐにイメージできる状態にしておかなければ、 即応性を求められるTOEICでは 高得点をとれません。基礎的な英単語を覚えていない状態で、いくら問題を解いても効率よくスコアは上がらないので必ず頻出単語は覚えましょう。
Part2では、目標スコアレベルの英単語を覚えることが最重要。
音声を聞いて音を意識できるとより良いのですが、まずは英単語の意味を覚えましょう。
覚えるべき英単語は、TOEIC英単語暗記法で解説しているので割愛します。
③問題を解く
本番に近い環境で問題を解いていきます。
具体的には、時間を計る・スピーカーで聞く・聞き直さないこと。
④答え合わせ
間違える問題傾向を確認する
日頃から問題演習をする中で、自分の間違えた問題の傾向を把握しましょう。そして、その間違えたところの文法解説動画を見てください。弱点を消していけば、簡単に高得点が取れてしまうのがPart2の特徴です。
文頭を絶対に聞き逃さない
Part2で高得点を取るには、これが最重要課題。集中を切らさず、文頭を聞き取ることにすべてをかけます。疑問文で最初の一語が聞き取れないと、何が聞かれているかが分からずお手上げになってしまうので要注意。
また、正解だと思った選択肢が不安なときは、無理にPart3,4の先読みをせず、残りの選択肢も聞いて大丈夫です。問題に慣れてある程度解けるようになってからステップアップしましょう。
⑤ディクテーション
ディクテーションとは、音声を書きとることです。これをすることで、音を正確に聞きとれるようになります。
特に日本の受験英語はネイティブの発音とかなり違うので、耳で英語を学ぶ必要があります。
ディクテーションで一番おすすめなのはスタディサプリです。 難易度が比較的低く、 キーボードで穴埋めができるため、手も疲れません。
Part2の問題は短い会話なので、ディクテーションが最適です。
一度に全て書き取ろうと思わず、聞こえたフレーズを書き足していきます。
解いた問題を全てディクテーションするのは、しんどすぎると思うので、気分でディクテーションを取り入れてみてください。必ずやらないといけないわけではありませんが、労力がかかるだけあってかなり効果があります。ディクテーションまではやる気力がない時にはシャドーイングがおすすめ。
⑥シャドーイング
シャドーイングとは、音声を真似して追いかけることです。要は、聞きながら上書きで喋ること。シャドーイングでは、ネイティブスピーカーの会話スピードに合わせて、英文を理解しながら英語を話すので、リーディングスピードの向上にも繋がります。
真似するときのポイント
- まずは先に英文を読んでおいて、聞いて英文が理解できるレベルにしておく
- 推測すらできない単語は調べる
- 英単語のスペルと発音を一致させる
- イントネーションとアクセントを大げさに真似してみる
- 音が重なるところ、繋がるところに注目する
- 最後は、音声なしで自分ひとりで音声のように話す
Prat3,4では、文章が長すぎてディクテーション・シャドーイングをやるのは苦痛です。僕でもやりたくない。でも、Part1,2は文章(会話)が短いのでやりやすいです。すべての問題でシャドーイングをする必要はありませんが、気が向いたらやってみてください。TOEICスコアアップだけでなく、外国人と会話するときもちょっとは伝わる英語を喋れるようになれます。
⑦解きなおし
最後に解きなおして、正解できることを確認します。解きなおすのは間違えた問題だけで大丈夫です。もっと解きなおしたい方は、不安だった問題を演習中にチェックして、その問題と間違えた問題を解きなおします。
スタディサプリENGLISHでのTOEIC対策がおすすめ
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まとめ
Part2は全パートの中で一番スコアが上がりやすく、
出題も疑問文と平叙文の2パターンしかないため、対策がとてもしやすいです。
引っかけポイントを意識し、集中して聞くことができれば大幅スコアアップが可能です。
文法が苦手な方は、スタディサプリ英文法講義や、高校時代の英文法書で、まずは復習をしましょう。
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