こんにちは、ミケです。
今回は、大学2年生でTOEFLITP550を取得した僕が、TOEFLリスニングの勉強法について書いていきます。
TOEFL(Test of English as a Foreign Language)とは、ETSが作成している英語力を測るテストで、世界中の約4500箇所で実施されています。そのスコアは、アメリカやカナダ、ヨーロッパなどの大学で、母国語が英語でない志願者の英語力を測る指標として活用されています。
交換留学や、大学のクラス分けのためにTOEFLで高得点を取りたいけど、どうやって勉強したらいいか分からない、そんな方も多いと思います。
その受験対策の勉強を、
の3セクションに分けて解説していきます。
TOEFLってどんな試験?目安スコアは?
TOEFLの概要・問題形式・スコア換算表や目安スコアは、下の記事で解説しています。
見ていない方は、最初にこちらをどうぞ。
なお、このページにはTOEFLITP(以下TOEFL)のリスニング勉強法をまとめています。
リスニングセクションの問題形式
テストはリスニングから始まります。リスニングは、日本人にとって難易度が高いセクションです。対策をしていないと全く聞き取れない可能性があります。
その原因は、「英語の聞き取りに慣れていない」から。
高校までの英語ではリスニングが意識されてこなかったため、聞き取れないのはある意味仕方ありません。
問題演習を地道に繰り返していくことで、安定してTOEFLスコアが上昇します。
PartA
パートAでは、2人の話し手の短い会話が流れます。それぞれの会話の後に、質問が一度だけ流れてきます。その質問を聞いて、問題冊子にある4つの選択肢からふさわしいものを1つを選択します。
PartB
パートBでは、比較的長めの会話が流れます。それぞれの会話の後に、質問が一度だけ流れてきます。その質問を聞いて、問題冊子にある4つの選択肢からふさわしいものを1つを選択します。
PartC
パートCでは、短めの会話が流れます。それぞれの会話の後に、質問が一度だけ流れてきます。その質問を聞いて、問題冊子にある4つの選択肢からふさわしいものを1つを選択します。
僕のTOEFLスコア
僕は、大学入学時に全員強制で受けさせられたものが、ちょうど500点でした。そこから勉強し、大学2年生で受けたときに550点(リスニング57点・グラマー53点・リーディング55点)を取得しました。
TOEFLーリスニング勉強法
①語彙力をつける
TOEFLに出てくる英単語を覚えることが第一です。TOEFLの英単語は、アカデミックな英単語が多いので、英単語を覚えないと、肝心のところが全く読めない・聞き取れない現象に陥ります。
どの語学試験でも、単語を覚えていることは基礎を固めるための基礎です。ほとんどの言語は、単語と文法で構成されているので、どの言語を学習するときであっても単語と文法はまず学ぶべき事項です。
僕の使っていた英単語帳はこれ。
この英単語帳をやらないで受験している日本人はいないに等しい。3800以外にお勧めのTOEFL英単語帳はありません。TOEFL英単語はこの一冊を完璧にしましょう。
といっても、目標スコアによっては全てのランクをこなす必要はありません。僕はランク2までしかやっていませんが、550点を取得できました。
TOEFL英単語3800で学習すべきランクと目標スコア
目標スコアTOEFLiBT | 目標スコアTOEFLITP | 3800の英単語 |
~61 | ~500 | RANK1 |
~80 | ~550 | RANK1,2 |
~100 | ~600 | RANK1,2,3 |
105~ | 620~ | RANK1,2,3,4 |
付属されている「分野別英単語リスト」は、TOEFL単語を分野別で辞書のように使うことができる点も勉強が捗ります。TOEFLに出てくるアカデミックな専門分野の背景知識をつけることもできます。
②TOEFLリスニングの問題傾向を知る
語彙力をつけたら、TOEFLリスニングの参考書を用いてTOEFL対策を始めます。
TOEFLリスニング問題集を用意しましょう。下記の参考書をお勧めします。
高スコアを取るために、まずはリスニングの出題傾向を知る必要があります。
ざっと出題タイプをまとめました。上記で紹介したリスニング書にも問題解説がついているので、問題を解く前に読むといいかと思います。
パートA:短い会話
話者の意図
会話を聞き、発言の意図を選択する問題です。
問題例:What does the man mean?
話者の仮定・前提・思い込み
会話を聞き、発言はしていないけれど、発言から推測できるものを選択する問題です。
問題例:What does the woman imply?
話者の行動予測
会話を聞き、発言から話者がするであろう次の行動を選択する問題です。
問題例:What will the speakers probably do later?
話者の提案
会話を聞き、何を提案されているかを選択する問題です。
話者の抱える問題の後に発言されることが多いです。
問題例:What does the man suggest the woman do?
話者の抱える問題
会話を聞き、どんな問題が起きているかを選択する問題です。
話者の提案の前に発言されることが多いです。
問題例:What is the man’s problem?
会話のトピック
会話を聞き、何についての会話かを選択する問題です。
理解しなくても単語を拾うで解けてしまいます。
問題例:What is the main topic?
パートB:
- 授業
- 課題
- 授業登録
- 課外活動
- その他学校関連のトピック
が会話の場面になることが多いです。アカデミックな試験なので、どれも学校関連の話題になります。
パートC:
- 自然科学
- 歴史
- 伝記
- 社会科学
- 多くの人の関心を呼ぶトピック
が会話のトピックになることが多いです。アカデミックな試験で、高校2年生以上の授業科目の内容が出題されます。
さて、出題傾向を知って、TOEFLで出る問題が分かりました。ここで、すぐに問題演習に移るのはNGです。
単語を覚えたから英語を聞き取れるようになるわけではないので、この段階ではきっと放送は聞き取れません。
単語を覚えただけでは、リスニング問題のスクリプトを見て、理解できるレベルに達したまでです。
では、英語を聞き取れるようになるにはどうすればいいのでしょうか?
それは、リスニング力をつけることです。
以下では、TOEFLリスニング問題集を用いた、リスニング力の訓練をする方法を3種類紹介します。
③リスニング力を上げる訓練
パート別出題傾向を参考書で学んだ際に使った問題を活用します。この参考書は、カラー印刷で見やすく、重要語句をチェックリストでまとめてくれているので、必ず理解しておくべき英単語がどれか分かります。解説も十分すぎるくらいにされているため、解説を読んでもわからない状態になることはないでしょう。
精読
精読とは、英文をひとつひとつ細かく熟読することです。TOEFLのリスニング(特にパートBとC)では、情報量が非常に多く、一語一語拾うのは厳しいです。ここで、スクリプトを確認し、長文読解をするように英文解釈をしていきます。読めないものを聞き取ることは絶対にできないので、細かいところまで読み込みます。リスニング中にあまり意識しない「見知らぬ単語」「短縮形」「文法」の3点に注意すると、より英語の理解が深まります。
ディクテーション
ディクテーションとは、音声を書きとることです。これをすることで、音を正確に聞きとれるようになります。 特に日本の受験英語はネイティブの発音とかなり違うので、音を聞いて英語を学ぶ必要があります。 has/was/isなど、音の似ている英語を一語一句聞き取る訓練をすることで、本番では細部を意識せず全体を聞き取れます。
パートAは短い会話なのでディクテーションに最適です。これは、問題演習をするときにも取り入れるべき学習法です。問題を解き、答え合わせをして、間違えた問題を復習したらディクテーションとシャドーイングをやりましょう。ただ、パートBやCは、解いた問題を全てディクテーションするのはしんどすぎるので、気分でディクテーションを取り入れてましょう。とても労力がかかるだけあってかなり効果があります。ディクテーションまではやる気力がない時にはシャドーイングがおすすめ。
シャドーイング
シャドーイングとは、音声を真似して追いかけることです。要は、聞きながら上書きで喋ること。シャドーイングでは、ネイティブスピーカーの会話スピードに合わせて、英文を理解しながら英語を話すので、リーディングスピードの向上にも繋がります。
真似するときのポイント
- まずは先に英文を読んでおいて、聞いて英文が理解できるレベルにしておく
- 推測すらできない単語は調べる
- 英単語のスペルと発音を一致させる
- イントネーションとアクセントを大げさに真似してみる
- 音が重なるところ、繋がるところに注目する
- 最後は、音声なしで自分ひとりで音声のように話す
④パート別の解き方とテクニックを身につける
ここまでこれば、問題演習まであと少しです。
【手順②問題傾向を知る】で学んだ出題傾向を頭に置きながら、パート別の解き方とテクニックを身につけます。1つでも多くの問題に正解するためには、引っ掛けにかからず、効率よく解答していくことが必要です。パート別に注意ポイントをまとめておきました。
パートA:
- 類音語句を聞き分ける
- 言い換え表現を見破る
- 重要会話表現をマスターする
- 肯定・否定を正しく判断する
- 仮定法を攻略する
- 特殊構文に注意する
パートB:
- 意味のかたまりを捉える
- つなぎ語に注意する
- キャンパスライフ/学業関連語彙を征服する
パートC:
- 5W1Hを意識しながら解く
- 聞こえてくる情報をできるだけ詳細部分に至るまで記憶しておく
- 重要表現を覚える
⑤問題演習
いよいよ問題演習です。問題演習は、
- 時間を計って問題を解く
- 答え合わせ・見直しをする
- 新出単語を覚える
- 間違えた問題を精読
- ディクテーション
- シャドーイング
- 時間を置いて解き直し(2に戻る)
の順番で進めると良いです。
参考書1冊では演習量が少ないので、総合問題集を利用しましょう。総合問題集は、セクションに特化していない、「普通の」優良な問題集です。以下をお勧めします。
問題演習をやっている期間にも、TOEFL英単語3800を定期的に読み返しましょう。英単語を覚えるには、その単語を定期的に遭遇しなくてはいけません。せっかく覚えた単語を忘れてしまわないように、定期的に復習が大切です。
まとめ
リスニング対策は、
英単語暗記→問題傾向を知る→リスニング力をつける→解答テクニックを身につける→問題演習+復習
の順で進めていくと捗ります。
当ページで紹介したテキストをまとめておいたので、TOEFL対策をはじめる方は下記のリンクからどうぞ。
今回は、僕がTOEFLITPを500点から550点に伸ばしたリスニングの攻略法と使用参考書を紹介してきました。次は、文法問題の攻略法と使用参考書を紹介していきます。
最後まで読んでくれたあなたがTOEFL受験の先にあるものに辿り着けることを願っています。