こんにちは。
某旧帝大の経済学部の編入試験に合格しました、ミケです。
専門知識ゼロの状態からたった半年間の独学で、編入を目指していた僕は、
「編入するには、どんな対策をどれだけすればいいんだろう?」
と、編入学試験に関する情報の少なさに悩んでいました。
そんな僕と同じような環境にいる編入受験生や、編入に興味をもったあなたに向けて、実際にやっていた勉強法や使用参考書を紹介しようと思います。
大学編入に興味を持ったら、まずは何をするべき?
今回は、「大学編入を決意したら、何をしていけばいいのか」という悩みを解決していきます。
大学編入では受験まで時間の余裕がないので、早いうちから対策を始めた受験生は有利になります。そのため、計画を立てて早めに準備することがとても重要です。
大学編入で必要な準備・対策
「早めに準備を始めて対策することが大事なのは分かったけど、一体何から始めればいいの?」と思っている方も多いことでしょう。
志望大学・学部によって必要のない項目もあるかもしれませんが、以下の5ステップを大学編入の受験で対策しておかなくてはいけません。
大学編入【はじめに】志望校と志望学部を決める【大まかでOK】
「専門科目の試験内容が経済数学だけかと思ってたら、統計学の試験もあった…」「TOEFLじゃなくて英語筆記試験なのに、ずっとTOEFLの勉強をしていた」など、情報収集をサボっていると合格はできません。
大学編入試験では、志望校・志望学部によって準備・対策すべき内容がかなり異なる(英語はほとんどの場合課されますが、専門科目の出題に差があります)ので、必ず募集要項で「試験の内容」をチェックしておきましょう。
あなたが早めに大学編入を決意しているのであれば、受験年度の募集要項は出ていないかもしれません。
募集要項は、6月頃に発表されることが多いです。(注:10月~12月に試験実施の場合。詳しくは各大学HP等を参照してください)
受験年度の募集要項発表がまだされていない場合は、発表されている最新年度の募集要項をチェックしましょう。
- 希望する学部学科と編入方式が合っているか
- 出願資格が満たされている・またはその見込があるか
- 試験日・出願期間はいつか
- 選抜方法(試験の内容)
最低限、この4つの確認を忘れないように!
大学編入のできる大学か?希望する学部で募集はされているか
募集要項を見て、希望する学部学科の大学編入試験ページを見つけます。
編入試験を実施していない大学もあります。文学部には編入試験があるけれど、経済学部では編入試験を実施していないといった例もあります。
準備・対策の前段階として、希望する学部学科で編入受け入れがあることを確認しましょう。
大学編入の出願資格が満たされている・またはその見込があるか
次に、受験予定の年度で、その大学が要求している出願資格が満たされるかを考えます。出願資格がない場合、受験できませんので必ずチェックしておくべき項目です。
大学編入(第3年次編入試験)は、「高校卒業後の大学・専門学校に2年間以上在籍している学生、または卒業生」が対象者です。
- 卒業見込みの高専生
- 大学に2年以上在籍している大学生
- 卒業見込みの専門学生
- 卒業見込みの短大生
- これらの学校を既に卒業した卒業生
この対象者も、大学によって若干変わってくるので募集要項の確認が必要です。
四年制大学から四年制大学への編入を目指している人は、取得単位数にも注意しましょう。
京都大学経済学部、令和2年度第3年次編入学の例です。
日本における修業年限4年以上の大学において令和2年3月31日までに2年間以上在籍し、出願時 に56単位を修得済の者。ただし、休学期間は在籍期間に含まない。
注意:合格発表後でも、上記の要件を満たしていないことが判明した場合には、入学許可を取り消します。
京都大学
京都大学経済学部の編入試験を受けるには、2年前期までに56単位を在学校で取得していなければいけません。
学力はあるのに、取得単位が2単位足りなくて出願できなかった…なんてことにならないようにしましょうね。
大学編入の試験日・出願期間はいつか
出願資格を満たせるであろうことが分かったら、次に試験日・出願期間を確認します。大学によって出願期間・試験日は異なります。
試験日や出願期間は、毎年同じ日ではありませんので、目安として捉えましょう。
おすすめの整理方法は、カレンダーに記入していくやり方です。受験大学の出願期間が過ぎて申込みを忘れてしまうなんてことがないためにも、いつも使っているカレンダーにメモしておくといいです。
同日受験は厳しいので、試験日被りも要チェック。
大学編入の選抜方法(試験の内容)
選抜方法は、大学によって大きく異なります。過去問を請求することも重要ですが、まずは例年の募集要項を確認して出題範囲を把握しましょう。
再び京都大学経済学部・令和2年度第3年次編入学の例で解説します。
1.第1次選考 英語(TOEFL の成績)により選抜を行う。 英語:TOEFL-iBT の成績を換算して評価する。
2.第2次選考 第1次選考の合格者に対して、筆記試験を行う。 <試験科目> ミクロ経済学1問、マクロ経済学1問、社会経済学1問より2問選択し、日本語で解答する。
京都大学
1次選考と2次選考があることが分かりますね。1次選考では、TOEFL-IBT試験の成績で「足切り」が行われます。この場合、出願資格に○○点以上との条件がありませんので、相対評価であることが予想できます。
このあたりの出願資格や選抜方法は大学によって異なるので、必ず募集要項を熟読してください。
大学編入【英語】受験資格を満たすため、TOEIC/TOEFLのスコアを伸ばす
専門分野の学力を磨くことも大事ですが、大学編入試験で合格するには、TOEICスコアが大きな鍵になります。
基準となるTOEICスコアがないと受験すら認めてもらえないため、「大学が求める点数」を取らなくてはいけません。
出願資格以外にも、英語試験の得点としてTOEICなど外部試験を用いる大学もかなり増えていて、そのような大学ではTOEICで高得点を取ることが合格を近づけてくれます。
横浜国立大学経済学部・令和2年度第3年次編入学試験の出願資格及び要件では、
下記のいずれかの語学試験を受験し、出願時に下記基準以上の成績を取得していること。 TOEFL iBT 61 点 ・TOEIC L&R 620 点
横浜国立大学
とあります。横浜国立大学経済学部では、TOEFLiBT61点またはTOEIC620点を取得していなければ、受験することができないということです。
英語の勉強は時間がかかる上、英語に時間を費やしていると専門科目の勉強時間の確保が厳しくなってしまいます。
TOEICスコアを早めに取っておくと、専門科目の対策に集中することができるので、最初にやるべきことはTOEICで間違いありません。
3ヶ月で590点から955点にスコアアップをした経験を元に、具体的な対策法を公開しています。点数を上げるためにTOEIC受験記を読むことを強くおすすめしたいです。
参考記事:3ヶ月でTOEIC500台から950超えを達成した話
参考記事:TOEIC|スコア別おすすめ参考書ベスト5【目標スコア600】
大学編入【筆記試験】の対策
編入試験では、専門科目の筆記試験が課されることが多いです。
経済学部を志望しているなら「経済学・経営学・英語」、経営学部を志望しているなら「経営学・商学・小論文」といったように専門分野の知識が問われる問題の対策をする必要があります。
遅くても6月には筆記試験対策を始めたいところ。専門対策をせずに大学編入をすることがほぼ不可能といってよいでしょう。
僕自身は、某旧帝大の経済学部に半年間の専門対策で合格しました。経済・経営学部の勉強法やオススメ参考書は、以下のページを参考にしてください。
参考記事:経済学の勉強法とオススメ参考書10選
参考記事:経営学の勉強法とオススメ参考書7選
大学編入ー過去問は必ず手に入れよう
また、筆記試験の対策を効率的にするなら「過去問の入手・分析」が不可欠になります。
過去問を手に入れて分析することで、問題傾向を把握して対策すべき範囲を知ることができます。
試験前の数ヶ月間は、ひたすら過去問を解くことになりますので、過去問の入手は必須です。
ただ、編入試験の過去問は少し入手するのが難しいです。
大学編入の受験者総数が少ないため、一般入試のように赤本が売られていません。大学によって、過去問を手に入れる方法が違うところも入手が難しい理由です。
といっても、過去問の入手方法さえ知ってしまえば簡単ですので安心してください。
過去問の入手方法については、「大学編入は過去問が命!過去問入手の重要性と使い方」で詳しく解説しています。
大学編入【志望理由書】志望校を比較し、編入の志望理由書を書く
専門対策を進めていき、出願期間の2ヶ月ほど前になったら志望理由書を書き始めましょう。基本的にどの大学でも、「なぜ編入したいのか」「編入後はどのような学習をしたいか」などの編入をしたい理由が聞かれます。
出願期間2ヶ月前から始めるのでは遅いくらい、情報収集やリライトに時間がかかります。できるだけはやく、志望理由書を提出できる状態に仕上げておきましょう。
志望理由書の書き方のポイントや添削については、以下のページで詳しく解説しています。
面接のある大学では、志望理由書をもとに面接が進められるので、面接で慌てないためにも志望理由書に気持ちを込めましょう。
大学編入【面接】面接試験の準備・対策
専門科目の試験が終わると、面接が待っています。
一次審査を通った受験生のみが面接に案内される大学もあれば、専門科目と面接の点数を合わせて平均で合否を決める大学もあります。
どちらにせよ、面接は不安になりますよね。
面接練習では聞かれる質問を予想し、応答練習を繰り返すことが大切です。
今後、需要があるようであれば、面接で聞かれやすい質問をまとめたページを作ります。要望や質問があれば、twitterから僕の質問箱にメッセージを送ってください。
早めの対策は編入を制する!今日から準備を始めよう!
もう「いつから編入の勉強を始めればいいか悩んでいる」なんてことはありませんよね?
1年生でこのページに辿り着いたあなたは、他の受験生より一歩リードしています。この状況に安心せず、英語の対策をメインで進めてライバルに差をつけてしまいましょう。
2年生になってしまっているあなたは、今日から勉強を始めましょう。遅れた時間分を取り戻すには、少しでも早く対策を始めるほかありません。人一倍勉強時間と効率性を確保してください。
僕も2年生の6月から専門対策を始めましたが、それでも合格できました。「遅れた分を取り戻す」勢いで、大学編入の準備を進めましょう!
英語試験のスコアアップは時間がかかります。まずは英語の勉強法を知って、すぐに勉強しましょう。
その他、たくさんの大学編入記事をカテゴリー《大学編入》で公開しています。こちらも、あなたの大学編入の参考にしてください。
参考記事:3ヶ月でTOEIC500台から950超えを達成した話
参考記事:TOEFLスコア550の壁を突破した僕の勉強法
まとめ:専門科目の対策はいつから始めるべき?
第3年次編入であれば、2年生になったら専門科目の対策を本格的に始めたいところです。
ただし、TOEICやTOEFLなど受験資格をまだ取れていないなら英語を優先しましょう。1年生で英語の得点が十分にあるならば、専門科目を勉強し始めて分野に慣れておくのもありですね。
1年生のうちに語学試験のスコアを取っておくとかなり楽になります。1年生の間は英語だけに集中してもいいですね。
大学編入の対策でおすすめの参考書
大学編入は受験者数が少ないため、「大学編入用の参考書」がありません。
そのため、自分で参考書を選んで買う必要があるのですが、ここに大きな落とし穴があります。
「大学編入は専門的な試験だから難しいはず」と思い込んでいると、分厚く小難しい参考書を何冊も買ってしまいます。
大学編入で求められている専門知識は、大学2年生までに学部の授業で学ぶレベルであることが多いです。つまり、難易度の高い難しい本を読まなくても、初学者向けの本を十分に理解する方が合格に近づきます。
難易度の高い参考書をはじめから買う必要は全くありません。大学編入の対策で使う参考書は、読みやすく薄い本を使うことをおすすめします。
僕自身は、某旧帝大の経済学部に半年間の専門対策で合格しました。
経済・経営学部の勉強法やオススメ参考書は、以下のページで紹介しています。
参考記事:経済学の勉強法とオススメ参考書10選
参考記事:経営学の勉強法とオススメ参考書7選